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弁護士法人 白浜法律事務所

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白浜の思いつき
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2012/05/16

今どきの事務所訪問

最近では、採用がなくてもいいから事務所訪問をさせてほしいという話が時折来ます。
で、実際に日程の調整をする段階で、採用はないよというと、尻込みされる修習生もおられます。
しんどい話です。双方にとって。
事務所訪問は、本来、採用が前提で行われるものでしたから、採用に関係のない事務所訪問など、事務所側も受ける必要はないわけですが、それでも何とかと言われると、来ていただいてお話をすることになります。率直に言うと、進路相談みたいなものです。事務所の側もそれなりにつらい話です。数年前であれば、どこかの事務所が採用するかも知れないねというような話もできましたが、今は、そんな話はできません。昨年の修習生は、こんなアピールをしていたし、こんな事務所に入り込んだんだというような話ができる程度ですから、自分でも何をしているのだろうという気分になります。他方で、修習生の側もそこから何らかの糸口がみつかればと必死ですが、本音のところでは採用がないというところになぜ訪問しているんだろうという気持ちになることもあるでしょうから、おそらくそんな気楽な気分では来られていないはずだろうとは思っています。
それでも、こんな事務所訪問を受け入れているのは、事務所訪問をすることで、当地の情報や他の修習生の就職が決まっていった経過などの情報を得ることができるなどのことから、何かきっかけがつかめるかも知れないし、実際、そんな活動をしている修習生の方が就職率も高いように思うからです。そんな気持ちで、弁護士事務所側は、採用予定のない事務所訪問に応じているわけです。そんな中で、尻込みされると、それ以上には来たらとも言えません。変な期待を持たれても困るからです。
法科大学院のエンドユーザーとなる立場にある弁護士事務所側は、そんなことをしているような状況なわけですが、実際に学生を送り出した側の法科大学院では、卒業生の進路指導や相談を受けるような機会を持っておられるのでしょうか。

2012/05/13

賀茂川にヌートリアが群れている

先日、京都家庭裁判所からの帰りに少し歩いて、葵橋を渡っていたところ、賀茂川にヌートリアがいるのをみつけました。このとき、携帯電話のカメラでも撮影したのですが、うまく写りませんでした。
日曜日に確認にでかけたところ、群れをなしていると言っていいほど、沢山いるのがわかりました。
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ちなみに、ヌートリアにはしっぽがあり、カピバラにはしっぽがないので、賀茂川にいるのは、ヌートリアということのようです。
ヌートリアは外来生物だと思いますが、京都の象徴のような賀茂川にこれだけの数が生息しているのには、驚きました。どうも餌付けしている方もおられるようです。見た目は確かにかわいいのですが、餌付けは好ましくないように思いました。
PS:鴨川では鴨の親子をみつけました。
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2012/05/05

蹴上の浄水場の一般公開

京都のGWの行事と言えば、蹴上の浄水場の一般公開です。
ここは、ツツジが有名です。
京都市の施設ですから、京都市の上下水道局のホームページから公開日は確認することができます。
蹴上は、インクラインでも有名ですが、これは、琵琶湖から水を引き込んで、水運や水力発電に利用した施設の名残です。今でも、水力発電所が、この琵琶湖疎水を使って運用されています。蹴上の浄水場も、この琵琶湖疎水を引き込んだものです。
こんな感じで、沢山のツツジが咲いていますが、一般公開ですから、無料です。
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最後はツツジのトンネルです。
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東山にあるので、南禅寺の山門を見下ろすことができます。確か、歌舞伎の石川五右衛門の「絶景かな」の台詞で有名でしたね。
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2012/05/05

法科大学院への入学希望者はなぜ減っているのでしょうか

司法試験のシーズンなので、司法試験に絡んだネタです。
法科大学院の関係者の方々の中には、合格者数が3千人とならないことが法科大学院の受験者数の減少につながっているかのような発言をされる方が散見されます。しかしながら、受験者数の減少の最大の原因は、合格しても就職できるとは限らないという就職難にあるのであって、合格者の数が伸びないからではないと私は思います。
法的な思考力や問題解決力を身につけるためには、かなりの努力が必要です。ましてや、司法試験に合格するとなると、相当な努力が必要でした。私が受験していたときには、将来は大学の教授になるような人でも、4回生では合格できなくて当たり前という時代でした。基本書と言われる教科書のような本だけでも、民法で最低6冊、刑法で2冊、憲法は1~2冊読み込まねばなりません。しかも、単に読んだだけではなく、自分で文章として記述することまでできるようにならないといけないわけですから、何度も何度も読み返すことになります。これに、会社法や訴訟法が加わります。更に、試験問題も解いて、実際に自分で論文の回答を書き、批評を受け、書き直すということを繰り返して、法的な思考や文章力を身につけないといけません。条文の理解のために、六法を読むという作業もあります。小説と違い、六法を読み続けることは、かなり意識を高めないと難しい作業です。しかも、単に読むのではなく、条文の構造を分析し、基本書に書かれていることを思い出しながら、基本書の理解も深めるということもしなければなりません。司法試験に合格するような知識と思考力、文章力は、1年や2年で身につくことはなく、3年以上は絶対に必要でしたし、長い人は6年以上かかりました。私も、本格的な勉強を始めてから合格までは4年かかりました。
以上が司法試験受験勉強の実態ですから、法的な知識と思考、文章力は、授業に出席すれば、何とか身につくというものでもなく、かなりの努力が必要なわけです。
法科大学院の学生さん達も、おそらく同じような努力をされていると思います。
そのような中、せっかく努力して合格もしたのに就職がないということであれば、何のために勉強してきたのかということになります。合格できさえすればよいというのは、合格=就職ということが保証されていた時代の思考だと思います。実際にはそうではなくなっているのですから、合格したのに就職がなかった、こんなことなら、努力をしても無駄、それどころか、学費も無駄、時間も無駄ということになれば、法科大学院を受験する人が減少することは当然のことだと思います。実際、就職難は、口コミで広がっているようですし、これに修習生の給費制廃止に伴う生活苦が加わっていますから、この口コミ効果は、相乗的なものとなることは必至です。
合格が難しくても、合格できれば就職ができるということがあればこそ、受験生は努力できるという基本的なところをもう一度見直してほしいと思います。急がないと、優秀な人材を、司法界が確保することができないということになりかねませんが、これは、難しい問題が山積している今日の日本社会にとっても、大きなマイナスではないかと思いますし、裁判などを利用するユーザーにとっても、あまりいいことではないように思うのです。