白浜の思いつき

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  2015年4月

2015年04月05日

年度初めに弁護士から転職する人が増えた?

平成27年4月4日に60期以降の弁護士の人数をチェックしてみましたが、大きな変動がありました。年度替わりに転職された方が多かったのではないかと推察しています。

具体的には60期は3月末には2,056名いたのに2,044名と12名の減少、同じく61期は2,074名が2,071名と3名の減少、62期は2,058名が2,055名と3名の減少、63期は1,863名が1,859名と4名の減少、65期は1,859名が1,854名と5名の減少でした。合計で27名の減少となります。なお、64期は1,896名が1,898名と2名の増加、66期も1,787名が1,788名と1名増加、67期は1,665名が1,684名と19名の増加がありました。日弁連の検索システムでは、現行と新修習の区別ができませんので、両者を合わせた数字であることにはご注意ください。

なお、私の観測データでは、60期はピークと比べると50名の減少、61期は同じく51名、62期は同じく54名、63期は66名、64期は26名、65期は12名の減少となっています。私が弁護士人口の推移を観測し始めたのが、2012年の3月からなので、ピークの観測ができていない可能性もありますから、多少不正確な数字ではありますが、60期から63期にかけては、弁護士になってからも50名を超える数の人が弁護士ではなくなってしまっているということになります。しかも、少しずつ増えていることになります。なお、63期は弁護士になることができる人数が62期までと比べると少ない中、転職者が最も多くなっています。この統計的な現象は年々就職状況が悪くなっていったことと関連しているように思っています。

2015年04月08日

自治体巡り

 京都弁護士会会長のお仕事としては、自治体へのご挨拶というものがあります。4月6日は、宇治市、宇治田原町、井手町、木津川市、京田辺市、八幡市、城陽市の八市町、4月7日は、向日市、長岡京市、大山崎町、久御山町の4市町を訪問しました。今後も、府の中部や北部の自治体を訪問する予定です。

 私が副会長をした2002年度では、このように京都府内のほぼ全てに近い自治体にご挨拶に伺うようなことはありませんでしたが、最近は、理事者の最初の仕事として定着しているようです。

 京都弁護士会が、このような活動をしているのは、自治体に実施していただいている法律相談が市民と弁護士とを繋ぐ大事な接点であるためです。法的な問題があっても、どこに相談したらいいかわからないという方は沢山いらっしゃいます。そのような人たちが、気軽に相談できるのは、自治体で実施されている法律相談です。弁護士会主催の法律相談も各地にありますし、広報にも心がけているのですが、自治体の相談の方が相談しやすいという方が多いのです。自治体での法律相談では相談だけで終わるケースが圧倒的に多いという実感ですが、相談だけで事件を解決できればその方にとっていいことであることは間違いありませんし、それも法律相談の社会的効用だと思います。相談だけに終わるケースが多い中でも弁護士に具体的に依頼した方がいい事例がないわけではありませんし、その発見こそが法律相談の重要な意義ということになります。

 また、自治体の相談担当者の方々に、弁護士会の行っている様々な相談活動をご理解いただくことによって、直接に弁護士会をご紹介いただける機会も増えることになります。その他にも、弁護士が行政委員をしたり、自治体の研修の講師をしたり、法教育の関連での学校や市民向の講演会の講師をしたりすることも広報しています。

 以上の次第で、弁護士会の理事者が府下の自治体を訪問して、弁護士会の活動を理解していただく活動を続けているわけです。

 自治体以外にも裁判所や検察庁、警察本部や商工会議所、社会福祉協議会、労働組合などにも、ご挨拶に伺って、弁護士会の各種相談活動などの広報を行います。それぞれに適した活動をご紹介して、パンフレットを置いてもらうとか、講師派遣をお願いしたりするわけです。結局のところ、4月の会長の訪問先は、50箇所近くになります。

 ただ、このような地道な活動がずっと続けられていても、弁護士会の相談件数はなかなか増えないのが実情です。弁護士の仕事がまだまだあると言われる方は、このような活動はご存じないと思います。弁護士会の会長が何をしているかというようなことが報道されることなどありませんから、それはある意味仕方がないことではあります。それでも、現実に就職難があることには目をつむって、弁護士の仕事は沢山ある、広報が足りないだけなどと言われる方には、少なくとも弁護士会が行っている広報活動を実際に調査するぐらいのことはしてもらいたいものだと思ったりもします。

2015年04月19日

会長のお仕事1


会長って何やっているのですかと弁護士からも聞かれることがあり、少し驚いたりすることがありました。逆に言うと、それだけ知られていないということですし、執行部と会員との関係が希薄になっているということの現れかも知れないので、会長がどんな仕事をしているのか、守秘義務に反しない限りで、少しづつ書いてゆこうと思います。

まず、そもそも弁護士会の会長は、独断専行できる存在ではありません。京都の場合は、4名の副会長がいて、理事会では会長を含めた5人の合議で方針を決定します。この理事会は、毎週1回開かれます。また、重要な事項は、月に1回開かれる常議員会という議会で審議します。弁護士会の会長声明というものが時折話題になりますが、会長声明は会長の独断で発しているのではなく、理事会の合議で文案を策定し、常議員会の審議を経てから、発表されることとなるわけです。緊急性があるときには、常議員会の事後承認を得たりするものもありますが、極めて例外的な取扱です。弁護士会が強制加入団体であることから、このような民主的な運営が行われているわけです。

逆に言いますと、このような常議員会にどのような事項を審議にあげるかというようなことを、理事者は毎日考えながら仕事をしているということになります。この他にも、委員会での審理状況、議事録なども理事者のところには届けられ、目を通すことになりますし、弁護士会の事務職員に関することなども決裁書類として報告が来ることになります。

このため、理事者の決裁書類は、毎日10センチ以上のものになります。副会長は、この決裁に加えて、弁護士法23条に基づく照会の審査や弁護士に対する市民からの苦情相談の仕事があります。これがハードなため、私が副会長の時代に、23条照会の委員会を復活してもらいましたので、不当な拒否に対する審査は委員会で行ってもらうようになっています。また、市民相談窓口は、理事者経験者も担当することになって、負担の軽減が図られています。

会長の場合、会の代表として、他の団体との関係でご招待を受けることが多かったり、寄稿を求められたりすることがありますので、挨拶文を考えることが多くなります。会員がお亡くなりになると、会を代表して弔辞を読むことになりますが、この起案も会長の仕事になります。このような挨拶も、会の代表として、あまり個人的な意見が強くですぎないようにしなければなりませんし、おかしな文章になってもいけませんから、すごく気を遣いながら書いています。

2015年04月26日

若い期の人に弁護士をやめた人が増えているという統計的事実


弁護士の期別の人口について統計を整理してみたところ、下記のとおり、60期以降とそれ以前では明らかな差が生じており、60期は65名もの減員があるなど、60期以降は弁護士ではなくなった人の数が明らかに大きくなっていることが判明しました。

弁護士期別総人口整理表.pdf

女性の出産に伴う一時的な退会だろうなどと、この減員の事実を理解しようとしない弁護士もいるようですから、念のため、55期以降の女性の期別人口の推移も整理してみたところ、女性の占める割合からすると、女性が減っている率は高いとは言えるものの、男性弁護士もかなりの数が減っていることは争いようがないことだとわかりました。

弁護士期別女性人口整理表.pdf

なお、私が理解している60期の最大人口は2,094名でしたが、2009年版弁護士白書では2,119名でした。61期は2,122名が私の知る限り最大の数値でしたが2010年版弁護士白書では2,126名でした。62期は同じく2,109名でしたが、2011年版弁護士白書では2,117名となっています。63期以降については、個人的に観測していましたので、63期の最大数は1,925名、64期は1,924名、65期は1,866名となっていると把握しています。これらの数字からしますと、60期は最大人口から65名の減少、61期は56名、62期は61名、63期は65名、64期は26名、65期は11名が減少していることになります。

60期以降の弁護士はその年齢からすると死亡による減少は少ないはずなので、自主的に退会している人が増えているということになります。これは、軽視できる数字ではないと思います。

2015年04月27日

会長としてのお仕事2

会長の仕事としてのご挨拶は、4月はかなりの数になります。4月は年度替わりとして、他の団体や公的機関でも、役員や役職者の交代のための総会などが開かれる機会が増えるためです。かく言う京都弁護士会も、役員披露宴というものが開かれ、地方裁判所や家庭裁判所の所長、地方検察庁の検事正、府知事、市長を初めとして、関係する各機関や団体から代表の方に来ていただいて、会長としてご挨拶させていただく機会が設けられています。これは、これまでの諸先輩方の弁護士の活動の蓄積として、弁護士がかなりのところと関係しているのだなということを実感できる場になっています。残念なことに最近は若い弁護士の参加が少ないようですが、色々な分野の方々やベテランの弁護士と接触できる場でもあるということを考えると大変残念なことのように思います。

理事者の仕事として外交があります。裁判所との協議を初めとして、他の弁護士会やその他の各種団体との交渉などについては、理事者の関与なしに委員会担当者だけで行うということは基本的にありません。アンケートの回答でも、理事者が目を通すことになっています。実務的な協議の場は、互いに実務担当者も交えて協議することがありますが、そのような場でも、副会長が必ず立ち会うことになっています。弁護士会が実施する各種シンポも、会長や副会長が挨拶をすることになります。これが結構大変な仕事となります。

会長独自の仕事としては、日弁連理事会への出席があります。これも大変な仕事です。最近は、日弁連会館の大会議室で丸2日かけての議論が続きます。泊まりがけの仕事になります。5月は予算の議論もありますから、3日かけての会議となっています。理事会の考えを大きく変えるようなことは難しいのですが、出身単位会と理事会と意見が違っていることなど大事なことは、たとえ理事会が受けつけてくれずひいては日弁連執行部から睨まれたとしても、単位会の会長として物申さねばならないと思っています。

つらい仕事としては、会員が亡くなられたときの弔辞の起案と朗読というものもあります。当該会員の業績などをご参列の方々にお知らせするという重要な役割を持った仕事となります。時間が限られている中で一般の方にもよくわかるように業績を整理して説明する弔辞を起案し、最優先で予定を調整して、ご葬儀に臨み、弔辞を朗読し、立礼などお葬儀のお手伝いもするということになります。今年は、私の会長就任早々に親しい人がお亡くなりになったので、特につらいところがありました。大変残念でした。