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他の会に移る弁護士が増えている?


 下記の表は、近畿弁護士会連合会内の弁護士の会員数の推移につき整理したものである。これからわかることとしては、大阪弁護士会の会員数は、司法修習生が二回試験に合格して一斉に弁護士として登録してしばらくした時期にピークを迎えてその後は次第に減少し、一斉登録時期の直前頃にはボトムを迎え、次の一斉登録時期に大きく増加してしばらくしてピークを迎えると、その後は、次第に減少し、一斉登録の直前にはボトムを迎えるという現象が毎年生じているということである。同じような傾向は、兵庫と京都にもみられるようである。
 これに対し、奈良、滋賀、和歌山では、このような現象は生じておらず、この3年間は、一斉登録時期ですら弁護士が増えておらず、減りもしないという弁護士人口の固定化現象ともいえる状況になっている。
 なお、67期から69期にかけては、登録して間もなくして弁護士登録をやめるという人は統計上も減ってきているので、大阪や兵庫、京都にみられる人口の減少は、その年に弁護士として登録した人が弁護士をやめているということではなく、登録換により他の弁護士会に移る人がいるということを示していることになる。
 これらのことから推測されることとしては、一斉登録時期における就職先としては都市部が多いものの、弁護士として一定の活動をするようになってから後に次第に他の地域に移っていくというような人口流動が生じているのではないかということである。私は、近畿弁護士会連合会内の会員数の推移しか観測していないので、この移動先がどこなのかがわからない。近畿弁護士会連合会内では人口過疎地への人口移動の形跡がないということからすると、東京に移動しているとか、あるいは、地方中核都市に移動しているということかも知れないが、このような人口流動があるということは、弁護士になってからしばらくして、それまで培った人脈なども捨てて他の地域に移って新しい生活をするという大きな生活転換を図る弁護士が増えているということだけは確かであろう。若い弁護士に厳しい負担を強いる状況が今もなお続いているということの反映ではないかと危惧するところである。


近畿の弁護士の人口推移.pdf

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