白浜の思いつき

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  2011年10月

2011年10月23日

こじあけるしかない

10月22日には、大阪の弁護士会館で、公設事務所や法テラスに向けての就職説明会が開かれました。この説明会には、偏在対策委員会の責任者が出席するのが筋なのでしょうが、人手不足もあって、私が出席して、京都弁護士会のブースで京都の就職事情を説明させてもらうことになりました。この説明会は、昔は東京でしか開催されていなかったのですが、そのときからすると、これで8回ほどは出席したことになるように思います。

時代を反映して、この説明会も様変わりしたように思いました。最初の頃は、修習生の参加も少なかったですし、公設事務所や協力事務所もほとんどなく、ましてや講師などにも来てもらいにくい状態でしたから、日弁連から各単位会に動員がかかっており、各地の単位会から法律相談センターの委員たちが参加して、単に地域を説明するだけでなく名産品を紹介するなど、弁護士が少ない地域にも修習生に関心を持ってもらうよう努力していました。ところが、就職状況の悪化と比例するように、修習生の数も多くなり、弁護士過疎の問題にはほとんど関心はないけれども、就職に関する情報を入手したいという意識で参加する人も多くなりました。他方で、ひまわり公設や法テラス事務所の設置も進んだ上に、弁護士人口が倍増するなどの人口急増単位会も増えたこともあって、弁護士会側としても、各地の名産品の紹介をしてまで修習生を勧誘するような意欲に欠けてきたように思います。最近では、法テラスでの仕事の内容とか勤務条件などの具体的な話の説明が主な役割となる一方、修習生の参加も減りました。実際、昨年は、京都弁護士会はブースすら設置できなかったようです。今年は、鳥取とか島根とかからの参加もなくなりました。修習生の参加は、ピーク時の半分近くになっているのではないかという実感でした。既に過疎地でも法律事務所の経営は楽なものではなくなっているという情報は、修習生の間にかなり広く出回っているように感じました。

京都でも、具体的な募集事務所はありませんから、誰も京都ブースには来ないのではないかと思っていましたが、幸いなことに、京都での修習予定者が来てくれましたので、京都修習や京都弁護士会における就職状況の説明をすることができました。

京都は、他の修習地と比較すると、まだ就職に関する成績はいい方であること、もはや弁護士会としても、どこが修習終了予定者を求めているとかいうことはわからないけれども、修習生側でがんばって就職先をみつけていることを説明させてもらいました。その中で、私が使った言葉が、就職するためには採用してくれるところを「こじあけるしかない」というものです。合格したばかりなのに、不安感が先立つ修習生に対して、このような言葉で説明するしかないということにもどかしさを感じつつも、今のうちから動くなど意欲のある修習生であれば、何とか就職先はみつけてくれるだろうと思って、今の厳しい現状やその中でも就職先が決まった運のいい人たちのお話とか、京都弁護士会の中での就職支援の活動などをお話させていただいたような次第です。高学歴の優秀な人材を相手に、ハローワークの相談員のような話をしなければならないということは、正直つらいところがありますが、後輩たちのためにやれるだけのことはやらないといけないだろうと思うのです。