2022/05/24
弁護士と司法書士の数を比較してみた
弁護士と司法書士の人数の比較としては、司法書士の方が多いと思っている人もいるかも知れないが、実のところ、日本の弁護士は、司法書士と比較すると、ほぼ2倍の数がいることになっている。この人口比について私なりに予測していたところとしては、都市部は弁護士の数が司法書士に比較して多く、過疎地域では逆になっているのではないかと思っていた。本日(令和4年5月24日)現在の日弁連HPからの検索結果と、日本司法書士会連合会のHPに掲載されている司法書士会別の人数の一覧表を比較してみたところ、ほぼ私の予測とおりの結果となった。
注目するところとしては、司法書士に比較して弁護士の数が少ない県は27で、最も人口比が少ない県は徳島県で0.63、続いて岐阜県の0.65、山形県と愛媛県が0.67、滋賀県は0.69、鹿児島県が0.71ということになる。ちなみに、ほぼ同数なのが、福井県である。当然のことであるが、東京都は17.44と突出して司法書士と比較しての弁護士の数が多い。大阪ですら1.98とほぼ2倍に過ぎず、他の府県は、全国平均の1.92を上回っていない。この結果からすると、弁護士と司法書士の人口比率の問題は東京に弁護士が集中しているということを示していることになっているようである。
ちなみに、弁護士の域内人口比では東京や大阪に次いで3位を確保し続けている京都は1.43と、函館とほぼ変わらない人口比となっている。札幌は、大阪に次ぐ1.63で3位、続く4位が愛知県で1.59、仙台が5位で1.48で、京都が6位、続いて函館が僅差で7位となる。北海道全域で、司法書士と比較すると弁護士の数が多い印象を受けるが、これがなぜなのかは分析できていない。私の予想では、地方で弁護士人口が急増した10年前までの弁護士人口増が影響している可能性があるのかも知れないと思っている。2000年と2010年の弁護士人口と司法書士人口を比較して対比すると、この辺りのことがわかってくるかも知れない。
弁護士と司法書士がかなり近接した業務を扱っていることからすると、この数の比較をすれば、弁護士が不足している地域というか、弁護士が進出しやすい地域を検討する材料となるように思える。