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2011/01/11

弁護士白書の数字から弁護士がどこで増えているのか分析してみる その4  急に増えたところは増えにくくなっている?

まず、前のブログに添付したエクセルの表にミスがあったので、再度修正しました。ご覧いただいていた方にご迷惑をおかけすることになりましたことを最初にお詫び申し上げます。申し訳ございません。
弁護士会毎の増加率に大きな変動があることは、既に述べたとおりですが、わかりやすくするため、3年をまとめて比較してみました。1年毎にしますと、1年限りの特異な傾向などもあるようで、傾向のようなものがかえってみえにくくなることがあるように思いますが、3年という幅でみると、傾向のようなものがみえてくるように思えたので、ここで紹介する次第です。
まず、1996年から1998年までと1999年から2001年までの3年単位での単位会の会員数を合計したものを比較して、増加率が高かったトップ10は、以下のとおりです。奈良や京都、横浜、千葉など大都市近郊と第一東京、第二東京が増えています。
1 奈良   120.11%
2 岩手   116.82%
3 福井   112.75%
4 旭川   111.94%
5 新潟県  111.35%
6 第一東京 110.55%
7 京都   110.32%
8 第二東京 109.55%
9 横浜   109.25%
10 千葉県 108.85%
逆に増加率が低かったワースト8は、以下のとおりです。宮崎県までは減少しています。いずれも人口過疎地域を抱える単位会です。ワースト8だけでなく、かなりのところが、数名しか増えていません。青森や鳥取では、この時期は会員数が減少していることに注目していただきたいと思います。
1 青森県   92.31%
2 鳥取県   93.59%
3 宮崎県   97.99%
4 大分県  100.00%
4 熊本県  100.00%
6 香川県  100.31%
7 秋田   100.41%
8 富山県  100.69%
次に、1999年から2001年までと2002年から2004年までの3年単位での単位会の会員数を合計したものを比較して、増加率が高かったトップ10は、以下のとおりです。釧路がいきなりトップにでてきます。第一東京と第二東京は増加率が上昇し、奈良と京都には増加傾向にかげりが生じます。
1 釧路   125.00%
2 旭川   124.00%
3 第二東京 120.52%
4 奈良   120.47%
5 第一東京 118.45%
6 千葉県  115.10%
7 宮崎県  114.38%
8 兵庫県  113.19%
9 京都   112.86%
10 岩手  112.80%
逆に増加率が低かったワースト8は、以下のとおりです。この時期は、徳島だけは減少しています。青森が姿を消していることに注目してください。鳥取もワースト5には入らなくなります。
1 徳島    97.39%
2 山形県  100.65%
3 秋田   101.37%
4 沖縄   102.09%
5 富山県  102.67%
6 鳥取県  102.74%
7 香川県  103.25%
8 熊本県  103.69%
次に、2002年から2004年までと2005年から2007年までの3年単位での単位会の会員数を合計したものを比較して、増加率が高かったトップ10は、以下のとおりです。釧路がトップを維持し、次に島根県と続きます。鳥取県と熊本県はワースト8からトップ10に入るという急激な増加となります。第一東京と第二東京、奈良、京都もトップ10から外れます。
1 釧路   140.00%
2 島根県  136.62%
3 岩手   132.62%
4 滋賀   131.94%
5 佐賀県  130.17%
6 鳥取県  129.33%
7 熊本県  124.63%
8 函館   124.32%
9 茨城県  120.68%
10 福井  118.75%
逆に増加率が低かったワースト8は、以下のとおりです。この時期になると、減少しているようなところはありませんが、沖縄がワースト1になり、福岡がワースト6に入ります。
1 沖縄   106.13%
2 静岡県  106.86%
3 高知   107.93%
4 秋田   108.11%
5 福島県  108.43%
6 福岡県  108.71%
7 徳島   108.72%
8 香川県  109.16%
次に、2005年から2007年までと2008年から2010年までの3年単位での単位会の会員数を合計したものを比較して、増加率が高かったトップ10は、以下のとおりです。青森がトップになり、鳥取、滋賀、島根と続きます。青森と鳥取の増加率は150%を超えていますから、仮にこの増加が新人によるものであるとすれば、4人に1人が弁護士経験3年未満と言ってもおかしくないような急激な増加となっています。
1 青森県   155.00%
2 鳥取県   154.64%
3 滋賀    144.21%
4 島根県   143.30%
5 福井    140.13%
6 釧路    135.29%
7 長崎県   135.22%
8 宮崎県   134.04%
9 福島県   133.92%
10 山口県  133.72%
逆に増加率が低かったワースト10は、以下のとおりです。大阪がワースト4、京都がワースト7、東京がワースト9となっているなど、増加率は大きく低下しています。なお、福岡県はワースト12、第二東京がワースト16、奈良がワースト17、第一東京がワースト21となっていますから、増加率は低下していると言えます。増加数が2000人近くになったときから、大阪や京都、東京、兵庫などの増加率が低下しているということは大都市を抱える地域でも、新人を雇い入れる余力が減ってきていることが示されているように思います。
1 沖縄   109.28%
2 函館   110.87%
3 新潟県  114.87%
4 大阪   115.08%
5 山形県  116.58%
6 岩手   116.82%
7 京都   117.50%
8 秋田   118.96%
9 東京   119.47%
10 兵庫県 120.19%
最後に、ごく最近の増加傾向をみるということで、2009年と2010年を比較してみました。増加率が高かったトップ10は、以下のとおりです。ここでは、しばらく増加率が高かった釧路が入っていないことに注意が必要だと思います。私は、急激な増加は、人口過疎地域では長くは維持できないということではないかと思います。
1 福島県   118.18%
2 鹿児島県  115.93%
3 青森県   115.49%
4 島根県   115.22%
5 佐賀県   114.06%
6 茨城県   113.91%
7 旭川    113.64%
8 富山県   112.86%
9 鳥取県   112.24%
9 千葉県   112.24%
逆に増加率が低かったワースト10は、以下のとおりです。ここでは、奈良がワースト4となり、直近の3年単位の比較ではベスト10に入っている宮崎がワースト10に入っていることに注意が必要のように思います。このことからしても、会員数が急に増加した地域では、あまり増えなくなる時期が生じるということになりそうです。
1 山形県   101.43%
2 大分県   102.73%
3 奈良    103.10%
4 沖縄    103.33%
5 香川県   104.17%
6 岐阜県   104.76%
7 大阪    105.38%
8 東京    105.43%
9 兵庫県   105.81%
10 宮崎県  105.93%
なお、東京や大阪の増加率が増えていないということは、最初は東京や大阪に登録したけれども、その後に登録換で他の単位会に移る弁護士がいるということも考えられます。そのような登録換の問題があるとしても、東京や大阪では新人弁護士の雇用を維持しにくい状況があるということが示されているように思います。
弁護士数推移分析表.xlsx