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2012/09/04

続:弁護士を廃業する人が増えていること(期別に分析してみた)

既に何度かこのブログでご紹介させていただいたように、弁護士の廃業が増えているということは、請求退会者の増加という現象ということでよくわかるようになってきています。今年は、請求退会者が年間300名を超えそうな勢いになっていますので、その傾向は更に強くなっています。今回は、期別の特徴ということについて、分析を加えてみました。
弁護士を特定する情報の一つとして、修習期がありますが、従来型と新修習が併存している新60期以降の弁護士について両者を区別することは、日弁連の中でも一部の人にしかできない作業です。ただ、弁護士でありさえすれば、日弁連の会員専用ページから、両者を合わせた人数を検索することが可能です。
この点、2012年9月3日の現在の60期から64期までの弁護士の人数は、60期は2,076名、61期は2,114名、62期は2,096名、63期は1,920名、64期は1,903名ということになります。
それぞれの二回試験合格者数から、裁判官や検察官に任官した人の数を差し引いた人数は、60期は2,145名、61期は2,148名、 62期は2,162名、63期は1,972名、64期は1,983名となっています。その後の退官者を考慮する必要はありますが、理論上は、弁護士になることができる人の上限は、上記の人数が基準ということになります(中途退官者がでてくればその分増えることにはなるので注意が必要です。)。しかし、この人数に達した期は、60期以降はありません。
なお、日弁連で公表されている数字によりますと、12か月後の登録数(新と現行を合わせた理論上の数字です。)は、60期は2,121名、61期は2,112名、 62期は2,123名、63期は1,926名となっていますので、登録できる最初の段階では弁護士登録ができなくても、統計上は、かなりの人が弁護士登録ができていたということにはなります。
ところが、60期は、私が調べた限りでは、上記の2,121名という人数を検索できたことがありません。私が気になって60期の人数を調べてみた最初の日である2012年5月21日の2,094名が一番多かったのですが、今や2,076名と減少の一途をたどっています。つまり、60期の弁護士人口は、1年後辺りがピークで後は減っているということになるわけです。
62期でも、私が調査した限り、2,123名という数字が検索できたことはなく、調査を開始した2012年3月30日の2,108名がピークで、後は減少し続けて、今や2,096名となっています。この期でも1年後辺りがピークということが推察できます。
63期でも、私が調査した限り、1,926名という数字が検索できたことはなく、2012年4月30日の1,925名がピークですが、同様に減少して、今は、1,920名となっています。この期でも1年ぐらいでピークとなるということになりそうです。
これに対し、61期だけは、2012年6月14日までは少しずつ増加し、同日の2,122名がピークで、今は減少に転じ、現在は、2,116名となっています。この61期の動きだけが他とずれていて不思議なのですが、私は、検察官の退官者がでてきているのではないかと推察していますが、確証はありません。61期の場合、検察官の採用数が多かったことが気になっているのです(検察官の採用数は、現行61期が20名で、新61期は73名ですが、それぞれ裁判官は24名と75名なので、例年の採用数と比較すると検察官の採用数が多かった年になります。)。
なお、64期は、まだ二回試験から1年も経っていないため、さすがに次第に増加していたのですが、2012年8月25日には1,904名あったものが、同年9月3日の段階で1,903名と既に頭打ち傾向が生じたようです。
このように、若い期の人達に弁護士を廃業する人が増えてきていることは統計上のデータとしてもはっきりしつつあるようです。先日も指摘しましたが、今の法曹人口政策は、弁護士に自由競争をさせようとしているものではありません。犠牲になっているのは、若い世代の人達なのです。市場を無視した過度な供給を続けることは、養成をする教育機関の関係者に利益を与えるだけで、そこに授業料などを払って資格を得た若い人材に矛盾のしわ寄せがいっていることになると思います。
理論上の上限数         ピーク数      2012年9月3日現在の人数
 (2回試験合格者から  (白浜調査限りのもの)
 任官者を除いた数字)  (日付は白浜の調査日)
60期 2,145名 2,094名(2012年5月21日)  2,076名
61期 2,148名 2,122名(2012年6月14日)  2,114名
62期 2,162名 2,108名(2012年3月30日)  2,096名
63期 1,972名 1,925名(2012年4月30日)  1,920名
64期 1,983名 1,904名(2012年8月25日)  1,903名
※ 1年後の登録者数の単純合計がわかっているのは、以下のとおりですから、61期以外は、1年ぐらいで弁護士人口は頭打ちとなっているように思います。ただ、この数字は、現行と新のそれぞれの数字ですから、測定時期にずれがあることになり、実際に両者合わせてこの人数が登録していたかどうかはわからないということに注意が必要です。また、64期は、まだ登録できるようになってから1年になっていないので、この数字は測定すらできていないということになりますが、一瞬のこととはいえ、減少に転じたということになります。
60期 2,121名
61期 2,112名
62期 2,123名
63期 1,926名