2008/10/23
神社の老朽化
京都は、寺社仏閣が多い街ですが、私には、神社の老朽化が目立ってきているように思えます。
著明な寺院は、拝観料をもらわれているところが多いため、お庭の手入れなども行き届いていますが、神社では、著明なところでも拝観料をもらわれているところはないので、お賽銭やご祈祷、建築の安全祈願祭などからの収入に頼られていることになります。このため、著明とは言えないような神社は厳しい経営を強いられていることになっているのではないかと思います。
神社は、そのほとんどが重厚な瓦屋根で、建物の自重、特に屋根部分の重さが大きい上、壁が少なくて柱だけで建物を支える構造になっているものが多いため、老朽化が進行すると、建物の崩壊の危険性が高まることになります。
これは、おそらく、京都だけの問題ではなく、全国的な問題なのだろうと思います。特に過疎地域では、信者の減少もあるはずですから、余計に厳しい経営を強いられているのではないかと思います。先日、私が佐賀県の田舎に帰省したときに、地域の神社に立ち寄ったのですが、参拝客もおられず、寂れているような印象を受けました。小さい頃のお祭りの思い出を考えると、昔日の感があり、寂しい思いをしました。
各地の神社には、地域の信仰を支えてきた貴重な歴史的文化財も多いはずですから、神社建築の保護のため、国や公共団体からの支援も含めた議論が必要な時期に来ているように思います。