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弁護士法人 白浜法律事務所

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2009/10/08

逆転無罪

本日10月8日は、Winny事件の控訴審判決で、金子さんはみごと無罪となりました。ご支援いただきました皆様には、厚く御礼申し上げます。私は、実のところ、控訴審ではあまり弁護活動ができておりませんでした。秋田団長、壇事務局長のお力には感服するところです。
控訴審の事実認定には、多少不満なところもありますが、Winnyが価値中立なソフトであると認定し、そのような価値中立のソフトを提供した場合の幇助犯の成立の要件としては、原審判決のように違法行為に利用されるということの認識認容というような曖昧な要件ではなく、違法な用途に使うことを勧めていることまでが必要としたことで、ソフト開発者に幇助犯が成立する場合を厳しく限定したことは高く評価されてもよいと個人的には思っています(誤解なきよう申し添えますが、これは弁護団としての見解ではございません。)。
これまで、ソフトが悪用された場合に責任を問われることを恐れて、ソフト開発に躊躇していた開発者の方も多かったかも知れません。そのような開発者心理が影響して、日本のソフト開発が大きく遅れてしまったことは否めないと思います。
しかしながら、資源を持たない日本が生き残るためには、科学技術の発展にしか活路はないように思います。そのためには、自由なソフト開発環境が保障される必要があります。Winnyのような新しい(残念ながら「当時は」という限定がついてしまいますが)技術について、国会での民主的な審議を経ることなく、ましてや政策立案に関与するような立場にもなかった捜査機関が、ソフト開発者をいきなり逮捕するというようなことは、民主的な国家では本来許されるべきではないことです。
政権も交代したところですから、このような暴挙が再び行われることのないよう、自由なソフト開発環境を守るための法的な整備も行われる必要があるように思います。