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弁護士法人 白浜法律事務所

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白浜の思いつき
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2014/10/10

10月11日のシンポでお話しすること

10月11日の大阪弁護士会館でのシンポでお話しする内容がほぼ固まってきました。
これまで弁護士の急増政策の問題点としてあまり指摘されたことがなかった内容としては、①61期から63期にかけて既に50名以上が弁護士をやめていること、②東京大学法科大学院を筆頭に主要な法科大学院でかなりの割合で定員割れが続いていること、③司法試験に合格しても司法修習をしない人が増加していること、④裁判所の支部がある地域で弁護士は増えたが事件数は増えていないこと、⑤弁護士の所得が急激に減少していることが統計上も明らかになってきていること、⑥大阪や東京三会では弁護士の増加率が低くなっていること、⑦これまで弁護士がいなかった地域に開業支援なしに開業する若い弁護士が増えていること、⑧予備試験の合格者の司法試験合格率や予備試験の受験倍率などを総合的に考慮すると、予備試験のハードルが不当に上げられているのではないかとの疑問が生じる事態となっていることなどについて、お話しさせていただく予定です。
なお、パネラーとしても、少しお話しすることになりますが、木下富夫教授(武蔵大学)のお考え、つまり、法曹養成を出口で絞るか入口で絞るかという区分で言うと、諸外国の中で、日本だけが出口で絞るという極めて特殊な制度を採用していること、このような制度は、ステレオタイプの法曹を増産し、優秀な人材が他に逃げ、家計の貧しい青年が法曹にチャレンジできなくなり、法曹のイデオロギーが偏る恐れがでてくる問題を招来するということで他の国では採用されていないとの指摘を紹介したいと思っています。