白浜の思いつき

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  2010年12月

2010年12月15日

続:弁護士を自主的に廃業する人が増えているという現実

2010年7月に、弁護士になっても廃業する人が増えているということをブログに書いていますが、個人的に更に集計を進めてみました。

その結果、2010年の1月から12月にかけての自由と正義に掲載された請求退会者の合計は、登録番号が3万番以上の人が93名、1万番から3万番未満の人が105名、1万番未満の人が16名、合計で207名となり、総体では昨年の202人から微増に留まりました。

2008年から2010年にかけての数字の推移は、3万番以上の人が66→72→93と最も増えています。1万番以上の人が117→105→98と漸減しています。1万番未満の人は15→25→16と大きな変動はありませんでした。

死亡などに伴って番号が小さい人ほど母数が減っている中、3万番以上の人だけが人口が急増していることを考えると、上記の数字は統計や確率的には正常な数字なのかも知れませんが、合格者2000人時代となって自主的退会者が200人程度で漸増しているということになりますから、合格者の激増に伴って自主的退会者が増加しているということだけは言えそうです。

なお、2010年12月号に掲載された人は、9月末までに退会された人なので、上記の数字は、あくまでも目安ということに過ぎないということに注意を要します。

2010年12月25日

新63期の就職結果

例年のことですが、就職結果の調査とブログでの公開をやっているのは、白浜だけなので、報告させていただきます。

 新63期の合格者数は、1,949名でした。昨年の1,992名から43名の減少です。
 このうち、弁護士として登録できる日の初日に登録した人は1,571名ということらしいので、昨年の1,694名からは123名の減少です。
 次に、新63期から採用された検察官は、66名と発表されています。昨年の67名から1名減少です。同じく裁判官の数は98名で、昨年の99名から1名減少しました。
 この結果、1,949-1,571-66-98=214名が、初期登録できるときには法曹にはならなかったということとなり、二回試験合格者に占める比率は11.0%と言うことで、昨年の6.6%からは大幅に増加してしまいました。現63期の22.6%よりは改善していますが、ロースクール出身の修習生の中では初期登録しなかった人の比率が2桁となったのは初めてのことです。

 就職決定時期が遅れる傾向も顕著です。今年の夏の内定状況からすれば、よくこれだけ登録できたというのが私の実感です。即独やノキ弁の比率が上昇しているのではないかと懸念されます。

いずれにしても、司法試験合格者の就職状況の悪化は、急激です。今年は、更に厳しくなることは確実です。修習生諸君が早期に就職先を確保されることを祈念してなりません。


二回試験合格直後に法曹にならなかった人の推移
   59期 27人    2.33%(合格者数1,158人)
現行60期   69人  4.94%(合格者数1,397人)
現行61期   33人  5.42%(合格者数609人)
新61期    88人  5.08%(合格者数1,731人)
現行62期  51人 14.4%(合格者数354人)
新62期  132人 6.6%(合格者数1,992人)
現行63期  44人 22.6%(合格者数195人)
新63期  214人 11.0%(合格者数1,949人)
※ 上記の数値は、白浜の独自調査によるもので多少の誤差があります。また、一括登録時期後に弁護士登録した人は考慮していないことにもご注意願います。

2010年12月29日

年末のご挨拶

 2010年は、事務所として大きな転換となった年でした。2009年末に長岡京に支所を開所し、各種の業務改革に取り組みました。また、里内弁護士、青野弁護士の育成にも力を入れましたところ(本人は育ててもらったというより仕事に追われたという感覚かも知れませんが)、二人とも期待に応えて、この1年で大きく飛躍してくれたように思います。

 残念だったのは、2010年度は新人の採用ができず、来期も新人採用は見送るということとなり、法曹養成に積極的に取り組んできたという我が事務所にとって雌伏の年となったということです。ただ、この問題は、ボランティア的に社会貢献するということではなく、事務所単位での競争力の強化にどう取り組むのかという観点で考えるべき時代が到来しているように思いますので、今後は、新人の採用よりも経験者の中途採用に力点を置くことも検討し、そのノウハウを蓄積してゆくべきではないかとも考えております。

 いずれにしても、2010年は、宇都宮会長の当選から始まり、日弁連内に法曹人口政策会議が設置され、総務省からも法科大学院のあり方について批判的な報告が提出されるなど、私がこれまで取り組んできた法曹人口政策が大きな転換を迎えようとする年になりました。2009年までは外野から物を言っていた私が、2010年には政策会議のメンバーとして日弁連に直接にもの申すことができるようになったのですから、2011年は、更に大きな政策転換が実現できるよう微力を尽くそうと考えております。

 また、従来とおり、評論家のような政策論議に留まるのではなく、法曹養成や弁護士の活動分野の拡大にも関わるべく、修習生指導や就職支援、法律相談センターの拡充などの活動にも積極的に取り組んでゆこうと考えております。

 今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

 皆様よい年をお迎えくださいませ。