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弁護士法人 白浜法律事務所

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白浜の思いつき
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2012/09/08

ベトナムにいってきました

先日、ベトナム工場往査というお仕事をしてきました。会計帳簿をチェックするような作業ではなく、法令遵守が徹底できているかとか、管理体制のチェックが主な仕事でした。実際にいってみると、どんな仕事をしてどんな点に問題があるのかがよくわかりました。
ところで、ベトナムは、現在、大いに経済が発展中ということで、すごい数の原付バイクが走っています。信号のある交差点はほとんどなく、横断歩道も少ししかありませんから、走っているバイクをすり抜けるようにして、道路を渡ることになります。逆走もたまにありますから、自動車に乗っていても、何となく落ち着きません。ただ、自然と譲り合っているので、そこら中で事故が発生するというようなことにはなっていませんでした。
高層ビルが建築されています。日本の建設会社も進出していますが、韓国系企業の進出もめざましく、現地で働いている人の話によると、オフィスビルやマンションの建設は、韓国系の建設会社が請け負っていると聞きました。日本のゼネコンは、工場の建設に関わることが多いのではということでした。
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ちなみに、自動車でもヒュンダイが目立ちました。ドイツ車や日本車の数も急増しているようです。日本車は、高級車の扱いのようです。タクシーには日本車が目立った印象でした。
現地の皆さんが食事するところでは、生春巻を自分で巻いて食べたりします。重なったまま皿に置かれたライスペーパーを1枚1枚はがしてから、レタスやもやし、ニラなどを豚肉と一緒に巻いて食べます。日本の手巻き寿司のような感覚です。
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ちなみに、ビールは氷を入れて飲みます。人参は少し甘く煮てありますので、ミツバチが寄ってきていました。
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まだまだベトナム戦争の名残はあって、戦争に関する記念館もあったりしますし、観光客も多いです。
戦争証跡博物館です。
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外には、戦闘機や戦車などが置いてあります。内部の展示は、枯れ葉剤の影響を受けた子どもの写真とかソンミ村の大虐殺の写真なども展示されています。内部は、写真を撮る気分にはなれませんでした。
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ベトコンのゲリラ基地も、今では博物館のようになっています。クチトンネルと呼ばれています。
落とし穴の写真です。
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B52の爆弾が落ちた跡です。クレーターのようになっています。
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2012/09/04

続:弁護士を廃業する人が増えていること(期別に分析してみた)

既に何度かこのブログでご紹介させていただいたように、弁護士の廃業が増えているということは、請求退会者の増加という現象ということでよくわかるようになってきています。今年は、請求退会者が年間300名を超えそうな勢いになっていますので、その傾向は更に強くなっています。今回は、期別の特徴ということについて、分析を加えてみました。
弁護士を特定する情報の一つとして、修習期がありますが、従来型と新修習が併存している新60期以降の弁護士について両者を区別することは、日弁連の中でも一部の人にしかできない作業です。ただ、弁護士でありさえすれば、日弁連の会員専用ページから、両者を合わせた人数を検索することが可能です。
この点、2012年9月3日の現在の60期から64期までの弁護士の人数は、60期は2,076名、61期は2,114名、62期は2,096名、63期は1,920名、64期は1,903名ということになります。
それぞれの二回試験合格者数から、裁判官や検察官に任官した人の数を差し引いた人数は、60期は2,145名、61期は2,148名、 62期は2,162名、63期は1,972名、64期は1,983名となっています。その後の退官者を考慮する必要はありますが、理論上は、弁護士になることができる人の上限は、上記の人数が基準ということになります(中途退官者がでてくればその分増えることにはなるので注意が必要です。)。しかし、この人数に達した期は、60期以降はありません。
なお、日弁連で公表されている数字によりますと、12か月後の登録数(新と現行を合わせた理論上の数字です。)は、60期は2,121名、61期は2,112名、 62期は2,123名、63期は1,926名となっていますので、登録できる最初の段階では弁護士登録ができなくても、統計上は、かなりの人が弁護士登録ができていたということにはなります。
ところが、60期は、私が調べた限りでは、上記の2,121名という人数を検索できたことがありません。私が気になって60期の人数を調べてみた最初の日である2012年5月21日の2,094名が一番多かったのですが、今や2,076名と減少の一途をたどっています。つまり、60期の弁護士人口は、1年後辺りがピークで後は減っているということになるわけです。
62期でも、私が調査した限り、2,123名という数字が検索できたことはなく、調査を開始した2012年3月30日の2,108名がピークで、後は減少し続けて、今や2,096名となっています。この期でも1年後辺りがピークということが推察できます。
63期でも、私が調査した限り、1,926名という数字が検索できたことはなく、2012年4月30日の1,925名がピークですが、同様に減少して、今は、1,920名となっています。この期でも1年ぐらいでピークとなるということになりそうです。
これに対し、61期だけは、2012年6月14日までは少しずつ増加し、同日の2,122名がピークで、今は減少に転じ、現在は、2,116名となっています。この61期の動きだけが他とずれていて不思議なのですが、私は、検察官の退官者がでてきているのではないかと推察していますが、確証はありません。61期の場合、検察官の採用数が多かったことが気になっているのです(検察官の採用数は、現行61期が20名で、新61期は73名ですが、それぞれ裁判官は24名と75名なので、例年の採用数と比較すると検察官の採用数が多かった年になります。)。
なお、64期は、まだ二回試験から1年も経っていないため、さすがに次第に増加していたのですが、2012年8月25日には1,904名あったものが、同年9月3日の段階で1,903名と既に頭打ち傾向が生じたようです。
このように、若い期の人達に弁護士を廃業する人が増えてきていることは統計上のデータとしてもはっきりしつつあるようです。先日も指摘しましたが、今の法曹人口政策は、弁護士に自由競争をさせようとしているものではありません。犠牲になっているのは、若い世代の人達なのです。市場を無視した過度な供給を続けることは、養成をする教育機関の関係者に利益を与えるだけで、そこに授業料などを払って資格を得た若い人材に矛盾のしわ寄せがいっていることになると思います。
理論上の上限数         ピーク数      2012年9月3日現在の人数
 (2回試験合格者から  (白浜調査限りのもの)
 任官者を除いた数字)  (日付は白浜の調査日)
60期 2,145名 2,094名(2012年5月21日)  2,076名
61期 2,148名 2,122名(2012年6月14日)  2,114名
62期 2,162名 2,108名(2012年3月30日)  2,096名
63期 1,972名 1,925名(2012年4月30日)  1,920名
64期 1,983名 1,904名(2012年8月25日)  1,903名
※ 1年後の登録者数の単純合計がわかっているのは、以下のとおりですから、61期以外は、1年ぐらいで弁護士人口は頭打ちとなっているように思います。ただ、この数字は、現行と新のそれぞれの数字ですから、測定時期にずれがあることになり、実際に両者合わせてこの人数が登録していたかどうかはわからないということに注意が必要です。また、64期は、まだ登録できるようになってから1年になっていないので、この数字は測定すらできていないということになりますが、一瞬のこととはいえ、減少に転じたということになります。
60期 2,121名
61期 2,112名
62期 2,123名
63期 1,926名

2012/09/03

日弁連のまとまりは維持できるのでしょうか

先日のブログでは、日弁連には、これまでの2年間の全否定のようなことにならずに、これまで活動してきた人を取り込む方向に動いていただくことを期待していると書かせていただきました。
http://www.shirahama-lo.jp/blog/2012/05/post-141.html
しかしながら、どうも、今の日弁連は、私の期待していた方向とは、逆の方向に向かいつつあるように思えてきました。
この数年の弁護士業界の変化は驚くほどのものがあります。全体を見渡せば、経済的な地盤沈下が急激に進んでいるように思います。若手の弁護士の会務離れ(弁護士会の仕事に参加しなくなることを言います。)にも顕著なところがあります。
私が最近経験したことからは、修習指導担当弁護士の確保すらかなり難しくなっているほど、弁護士に余裕がなくなっていることを感じています。修習生を置いておくほどの余裕がない、これは主には事務所のスペースが狭く修習生の机がないということだけでなく、手持ち事件からして修習生に配点するような事件がないという仕事の実態からも余裕がないという弁護士が増えているということを意味しています。修習指導は弁護士全員が受けてきたわけですから、自分が弁護士になってから修習生を指導するということは、弁護士の公益活動の基本中の基本と言っても過言ではないことですが、それをやりたくないと公言する弁護士も増えているということは、弁護士の会務離れの象徴のようにも思えるのです。私は、このようなところにまで会務離が及んできたこと、そして、その背景に経済的地盤沈下があると推測されることに強い危機感を覚えています。
他方で、この数年、日弁連としてめざましい活動があったのは、給費制維持のための運動ですが、これらの方々の意欲が急激に冷めつつあるように思います。私が関わってきた法曹人口問題に関する運動も、その母体であった法曹人口政策会議はなくなってしまい、日弁連としてはこれに代わる運動母体が用意されないままですから、このまま消えてしまいそうな状況です(公約はどうだったのか確認できていませんが、夏も終わりそうな時期になって、衆議院の解散の動きもあるというのに、未だに運動母体が用意できないということでは、やる気はないと公言しているようにも思えてなりません。)。他方で、選挙規定の改定作業とかは急激に進行しているようですし、「これからの司法像に関する基本的提言」なるものが、日弁連の各委員長に配布されて、日弁連がこれまで支持してきた法曹人口増加政策には充分に配慮して委員会活動をせよと言わんばかりの方向性が示されているようです。
これでは、日弁連が一体となって今迫りつつある危機に対応することは望めないと思います。給費制維持運動を支えたり、法曹人口問題について熱心に議論していた方々は、真摯に日弁連のことを考えて活動していたということには充分に配慮していただきたいと思います。今は日弁連が一丸となって危機に対処する必要があるのであって、排除の論理は採るべきではないと思うのです。

2012/08/27

法科大学院が司法試験合格者数にこだわる理由を考えてみる

法科大学院関係者は、司法試験合格者数のことに異常にこだわる傾向があるようです。これは、経営に関わる問題だからだと推察しています。
つまり、合格者が少ない中、法科大学院の学生数を増やしたとすれば、合格率が下がります。他方で、法科大学院は、法律家を育てる学校ですから、司法試験に合格できないとなれば、他に転身するしかありませんが、文系の大学院は就職に有利には働きませんから、法科大学院は、就職には極めてリスクの高い学校となってしまいます。この不合格のリスクを低くするためには、合格者を増やして欲しいということになります。他方で、法科大学院では、教える側に専門的な知識経験が必要ということになりますし、少人数で議論などもしないと実力が養成できないため、大教室でマスプロ授業をしている法学部とは大いに異なって、学生数に比較して教える側が多くなりますから、経営効率があまりよくない学校ということになります。必然、授業料が高くなることになります。1人あたりの授業料を下げようとすれば、できるだけ多くの学生を集めたいということになりますが、そうなると、その学生数に合わせて合格者を増やして欲しいという要求につながることになります。つまり、司法試験合格者を増やしてほしいということは、法科大学院側の経営上の要望なわけです。そのように考えると、私は、法科大学院制度と司法試験合格者数3千人論は、セットで持ち込まれたのではないかと邪推しています。合格者数3千人もあれば法科大学院は成り立つだろうけれども5百人であればそんな少人数を育てるために各地に大学院を作るなんて考えられないということで参加校も少なくなり、社会的な制度として成り立たなかっただろうと思うからです。
また、なぜか、法科大学院の卒業が司法試験の受験資格となってしまったために、司法試験を受験する人は、法科大学院の学生ではなく全て卒業生ということになっていますから、法科大学院からすれば、学生がどのような進路に進むのかということには全く責任がないことになり、卒業生が試験にどれだけ合格したかどうかだけにしか関心がないという傾向をうみだしてしまうことになります。これが、法科大学院の教授陣が一連の無責任発言を連発する制度的背景なのだろうと思います。
つまり、法科大学院を司法試験の受験者資格としている今のシステムでは、法科大学院側は、司法界がどうなろうが、卒業生がどのような人生を歩もうと知ったことではないという傾向を生み出し、司法試験合格者がどれだけの数字になるかということにしか関心がいかない傾向を生み出してしまっているように思うのです。このような方々が、法曹養成問題の政策決定に関わることは極めて危険だと私は思います。
しかしながら、学生や保護者は、将来の生活設計を踏まえて、法科大学院に進学するかどうかを見極めていますから、司法試験に合格しても就職ができるかどうかもわからないということであれば、そもそも苦労して勉強しようとも思わないでしょうし、法科大学院に進学しようとかさせようかとも思わないと思います。医科大学のように、大学卒業が国家試験に直結していて、市場に応じた合格者数が管理されていて、国家試験に合格すさえすれば医師にはなれるということであれば、高い授業料を払ってでも、入学する学生はいるでしょうが、試験に合格しても就職できるかどうかもわからないような司法試験のために高い授業料を払ってまで入学する人はいないと思います。逆に言えば、昔のように合格者数を絞るか、市場に合わせてきちんと合格者数を管理するかして、司法試験に合格すれば就職はできるということになれば、受験生も戻ってくるでしょうが、そうでない状況が数年続けば、学生や保護者は、リスクが高い上に授業料も高いという法科大学院への進学など考えなくなると思います。従って、今の合格者数が続けば、早晩、法科大学院のほとんどは、経営が成り立たないぐらいに学生が集まらなくなるのは必至だと思います。ただ、そうは言っても、合格者数がある程度の数なければ学校として成り立たないということであれば、勇気を持ってその制度の廃止を唱えた方が、大学に重荷を背負わせることにもならず、受験生に余計な経済的負担を担わせることにもならないのではないかと思います。