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2012 初春号 vol.8 白浜法律事務所報

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2012 初春号 vol.8 白浜法律事務所報

仲冬のご挨拶
厳しい冬が駆け足でやって来る季節、事務所報第8号をお届けします。
弊所では、皆様により身近に法律事務所を利用していただくための業務改革を進めています。中でも遺言作成(遺言執行)業務や競売相談業務に注力し、専門のホームページなどを立ち上げ情報発信もしておりますので、どうぞご期待ください。なお、専門ホームページは、事務所ホームページからご覧いただくことができますので、どうぞ、ご覧ください。

 

これからも身近な弁護士であり続けたいということ

弁護士 白浜徹朗

実は、全国には、弁護士がいない地域が沢山あります。長岡京を初めとする乙訓地域は、そのような地域の一つだったわけです。この点、裁判所があるところには、弁護士事務所があることが多かったわけですが、よく知られているゼロワン地域というところは、裁判所があるけれども、弁護士がいないか、いてもお一人というところでした。このような地域が、つい15年ほど前には、全国に沢山あったのですが、日弁連を中心とした弁護士会の取組によって、激減し、今では、ほとんどなくなっています。このため、今後は、裁判所が身近にない地域に弁護士がいかに進出するかということが課題となるだろうと思っています。裁判所がそばにあるからトラブルが発生するというわけではなく、人が住んでいる限りどこでもトラブルや紛争は発生するわけですから、身近なところに弁護士がいて相談できるということが理想だと思うからです。
このことを理想に掲げて、当事務所が長岡京に支所を設けてから2年が経ちました。市民の皆様にも、長岡京にも弁護士事務所があるということがわかってもらいつつあるのかなと感じています。近くに弁護士事務所があってよかったということを言っていただけると本当にうれしく思います。
この地域に事務所を構えたことで、乙訓地域のことにも詳しくなりました。読めない地名はほぼなくなりましたし、位置もだいたいわかるようになってきました。長岡京市だけでなく、京都市の南区や伏見区の西部、水瀬にも詳しくなりました。また、弁護士会を通じてではありますが、公益代表として行政委員も拝命するなどしていますから、行政の皆様との接点も増えてきたように思います。ブログにも、地域のことを書いたりしていますが、そのことで少しでも地域のお役に立てればと思っています。

乙訓地域

以上の次第で、私は、今後も、長岡京、乙訓地区のためにがんばろうとは思っていますが、本所に所長不在という事態にしたままということもどうかということもありますので、2年という区切りをもって、所長を交替することに致しました。長岡京事務所としては、人材も育ち、かなり落ち着いてきたように思うからです。つまり私、白浜は、籍を上京区の本所に戻して、後任の拝野弁護士に長岡京事務所の所長職は譲ることにさせていただきました。  しかし、今後も、時間の許す限り、長岡京事務所にでかけて、相談などを受ける予定をしておりますので、拝野所長共々、長岡京事務所をよろしくお願い申し上げます。

 

命の重み

弁護士 遠山大輔

昨年は、命の重みや意味を深く考えさせられました。東日本大震災では、家族を失いながらも懸命に生きる人びとに、命のはかなさと尊さを知りました。主任弁護人を務めた舞鶴女子高生殺害事件は、弁護人人生で初めての死刑求刑事件となりました。求刑をする検察官のペーパーを持つ手が震えていたのが印象的でした(判決は無期懲役となり、現在控訴審が行われています)。11月には、死刑をテーマにしたシンポジウムに責任者としてかかわりました。死刑制度についての情報を多角的に提供しようと、立命館宇治高校の生徒たちといろんな調査をしました。元刑務官や宗教教誨師(死刑囚の生活や死刑執行の流れなどを聞きました)、元死刑囚(再審によって無実が明らかとなった方の言葉は重かったです)、日本の大学教授(犯罪統計や刑事政策についての深い考察にしびれました)、ノルウェーの犯罪学者(囚人に優しい刑事政策の成功例を知りました)、オーストリアの法医学者(大阪のパチンコ店放火事件裁判で証人となり、絞首刑の残虐性を説明された方)、被害者遺族(弟さんを保険金目的で殺害した犯人の死刑執行に反対された方と、息子さんを無免許飲酒無謀運転の車による事故によって亡くされた後、刑罰が軽すぎるとして危険運転致死傷罪の創設のための運動をされた方)に話を聞きました。弁護士と名乗っていたのが恥ずかしいくらい知らないことだらけでした。1つ実感したのは、皆さんが刑罰や死刑や裁判の問題を通して「よりよい社会」を実現しようとしておられることでした。死刑の問題は刑罰の問題であり、刑罰の問題は社会のあり方の問題だということがよく分かりました。

釣り 振り返ってみると、自分の弁護士としての活動も、小さいながらも社会のあり方にかかわるのだと思います。本年は、自分の活動の社会における意味についても考えながら、これまで以上に依頼者の皆さまのために奮闘したいと思いますので、よろしくお願い致します。

 

 

成年後見関連の最近の動き

弁護士 拝野厚志

1.選挙権制限違憲無効訴訟
現在、全国の裁判所で成年後見を受けているために選挙権が奪われたことに関して、違憲訴訟が提起されており、私も京都訴訟の弁護団に参加しております。
皆さんは成年後見というと、意識不明の状態の方の問題と思われるかもしれませんが、成年後見が付されるのは、財産を管理する能力がないと裁判所が判断した場合です。
他のことは十分判断できても、計算が全くでないなどの事情により、お金の管理が不可能な場合には、成年後見に付される場合もあります。原告となられている方は新聞を読んだり、ニュースを見たりして、政治のことにも強い関心をもっておられます。この国に住み、この国の統治を受けている以上、選挙を通じて自分の意見や考えを反映することが認められなければなりません。
諸外国の例を見ても、成年後見に該当する制度に付されていても、選挙権を一律に奪うことはしていない例もあり、成年後見制度と選挙権の停止が関連するものでないことを示しています。
私は、原告の方に会って話をし、なぜこの方に選挙権が認められていないのか、不思議に思うとともに、人が区別されてはならず、正当な理由もないのに権利が制約されたり差別されたりしてはならないと強く感じました。
訴訟は始まったばかりで、今後、本格的な法律論が展開されていくことになると思いますが、原告の方の思いを出発点に法律論を主張していくのが、私たち弁護士の役割だと思っています。

2.成年後見制度支援信託
平成24年2月より、「成年後見制度支援信託」が導入されます。
簡単に言えば、成年後見に付された方の財産を信託銀行に全て預けて、生活費等の必要なものだけが交付されるというものです。導入の背景には、親族後見人が本人の財産を使い込むなどの事例が急増していることがあります。
しかし、この制度には、本人の意向を無視し、本人の状況に応じた資産運用ができなくなる、家裁による監督が不十分になるなど、多くの問題点も含んでおります。今後、家裁との協議が予定されており、私も協議に参加いたしますが、ふさわしい事例にのみ適用されるように求めていかねばなりません。

3.長岡京支店への赴任
昨年、12月1日より、長岡京支店に赴任しております。入所してから4年の間、京都事務所では色々な方々にお世話になり、本当にありがとうございました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。今後は、本所での経験を活かして、長岡京事務所の業務を通じて、基本的人権の擁護と社会正義の実現のために力を尽くしていきたいと決意しております。

夫婦間のトラブル

弁護士 里内 友貴子(旧姓 細川)

弁護士になって4年目となりました。日々、多種多様な案件を担当しております。昨年は女性の支援施設で法律相談を担当したこともあり、夫婦・男女間のトラブルに関する相談を多くお受けしました。その中で、離婚に関することは、広く知られているように見えて、実際は誤解を持たれていることもあるように思いました。
そこで、離婚の手続などについてご説明させていただきます。
離婚は、離婚届の提出で成立します。夫婦間で話し合いをして、協議がまとまればよいのです(協議離婚)。しかし、協議がまとまらない場合は、一方が家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停では、調停委員を交えて話し合い、合意に至れば離婚が成立することになります(調停離婚)。さらに、調停も成立しない場合は、改めて一方が家庭裁判所に訴訟を申し立てる必要があります。審理の結果、離婚を認める判決が出されて確定すれば、離婚が成立することになります(裁判離婚)。
上記の協議や審理の中では、離婚原因の有無、財産分与の方法、慰謝料、離婚時年金分割、そして夫婦間に未成年の子がいる場合は親権者の指定や養育費及び面接交渉の内容等が争点となります。
このような離婚手続は、裁判も含めて、弁護士に依頼することなく、全て当事者本人で行うことが可能です。しかし、各争点について、ご自身の主張に関して、長い夫婦生活の出来事のうちどれが有利な事情となり得、どのような資料が必要となるのか、相手方からの提示条件は果たして合理的なものなのか等、判断に迷われる場合が必ず出て来ます。
また、日々の生活と並行して、相手方と交渉したり裁判手続を行ったりすることは、精神的な負担やストレスとなり、時には体調を崩されたりすることもあります。したがって、ご自身の具体的な事情に沿って随時法的アドバイスを得たり、手続の代理を依頼できたりすることが、弁護士に相談・委任するメリットとなります。
私は、これまで離婚事件を多数担当させていただきましたが、好むと好まざるとに拘らず、ご夫婦の間で離婚問題が発生した場合、ご夫婦にとってそれは大きな節目の一つとなります。ご相談いただく方にとってよりよい解決となるよう、これからも弁護士として全面的にサポートさせていただければと思います。

 

長岡京ガラシャ祭に参加しました!

弁護士 青野 理俊

当事務所の長岡京事務所は、昨年の12月で設立してから2年が経ちました。身近な法律サービスの提供を理念として支所を設立し、長岡京市で弁護士として頑張って参りましたが、当事務所をご利用頂いた多くの方々から、「どうもありがとうございました」と言って頂けました。長岡京市に支所を出して本当に良かったと思う二年間でした。
特に、二年目であった昨年、私は、長岡京市の地域社会を支える者の一人として長岡京市商工会の会員となり、11月に行われた長岡京ガラシャ祭のお手伝いをさせて頂きました。
長岡京ガラシャ祭は、細川氏に嫁ぐことになった明智光秀の娘「玉」の輿入れの様子を再現するお祭りです。「玉」は、父の明智光秀の謀反など中世の戦乱の歴史の渦に巻き込まれながらも、キリスト教に心の平安を求め、洗礼を受けて「細川ガラシャ」と呼ばれるようになります。その細川ガラシャの婚礼の儀が行われたのが勝竜寺城であり、長岡京市は、平成4年に城跡を勝竜寺城公園として復興し、その年から勝竜寺城公園をメインステージとして長岡京ガラシャ祭は始まりました。
このように地域の歴史と社会に深く関わる長岡京ガラシャ祭ですが、私は、長岡京市商工会青年部の皆さんと一緒に、鳴子踊りを踊って祭りを盛り上げました。全国区の踊りである「よっちょれ」の他、長岡京市商工会青年部独自の「長岡京リミックス」をみんなで披露いたしました。祭り当日も大変楽しかったですが、青年部のみならず地元の小中学生と一緒に鳴子踊りの練習をした準備期間がとても楽しかったです。

長岡京ガラシャ祭 長岡京商工会青年部は、様々な職種の方が所属しておられ、大変勉強になりますし、とても居心地のよい団体です。
来年から私は長岡京商工会青年部の常任委員となる予定ですので、これからも長岡京市の地域社会を支える者の一人として頑張りたいと思います。

 

土曜なんでも相談にて

事務長 田村 彰吾

昨年6月より、長岡京事務所に於いて、乙訓地区にお住まい又はお勤めの方を対象に「土曜なんでも相談」と題して無料相談を行っております。ホームページ上でのみで告知しており、導入して半年が経過しましたが、意外と盛況で驚いています。
ところで、先日相談のお申込のあった方は、ビルのオーナーで、破産管財人とのトラブルを抱えている、との相談内容でした。お名前とメールアドレスから思い当たる節があって、調べてみると、当所が破産申立をした会社が入居していたビルのオーナーでした。
この方は、以前に当所が破産管財人に選任された事件でも対応していただいたビルのオーナーで、今回申立前に退去のご連絡とご挨拶に行ったときも私どもの顔を覚えていてくださった方でした。
当所が代理人として破産申立をした会社は、既に破産決定が裁判所から下付され、既になんらの権限も有していないので、この方と当所とは、厳密に言えば直接の関係はないのですが、破産会社の代理人である当所とその会社が入居していたビルのオーナーとの関係は、利害が対立する可能性のある(又は、対立関係にあるように見られる)関係となりますので申立担当の遠山弁護士から丁重にお断りをさせていただきました。ですがそのとき「白浜先生のところではいつも良く対応していただいていたので、何かあったときはご相談しようと思って」申し込んだとおっしゃっていたそうです。
これまでのお付き合いとしては、破産管財人と破産債権者として、つまり対立当事者としてしかなかった方からこのようなお話をいただけるとは、ありがたい話です。

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