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弁護士法人 白浜法律事務所

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2007/09/11

名誉毀損への救済制度を変えちゃいましょう

インターネット時代になって、名誉毀損が深刻な問題となっています。2ちゃんねるなど、匿名の名誉毀損に対しては、訴訟をするのも大変で、訴訟で判決を得ても、賠償責任が果たされないなどの問題もでています。他方で、週刊誌などで、名誉を毀損される事例も増えていますが、損害賠償がせいぜい200万円程度しか認められないために、何度敗訴しても名誉毀損的な記事発表をやめない週刊誌があったりします。他方、国家権力によってマスコミに訂正を命じるということは、言論統制につながってしまうおそれが高いので、規制をするとしても慎重な対応をする必要もあります。そこで、提案ですが、週刊誌や新聞などのマスコミで名誉毀損が行われたときは、裁判所に訴えて勝訴したら、週刊誌などの販売額の5%(この割合はそれこそ思いつきで深い意味はありません。)を賠償させることができるというような制度にしたらどうかと思います。要は、名誉毀損をして利益を得たとしてもそれを剥奪することにするわけです。名誉毀損をしたら儲けることはできずにかえって損をするということになるので、効果的に名誉毀損行為を抑制することになるのではないかと思います。また、2ちゃんねるなどのネットによる名誉毀損については、実際に削除されるまで1日当たり10万円以上の賠償を支払うことを命じるなどの間接強制制度を強化したらどうでしょうか。そして、この賠償責任にはプロバイダにも連帯責任を負わせるわけです。この制度が実現したら、名誉毀損的なスレッドなどはすぐに削除されるようになるのではないかと思います。問題は、テレビとラジオですが、広告料収入に応じた賠償とする案を考えてみたのですが、NHKとの差別が生じてしまうことが難点です。但し、NHKについては、国が支援している放送局なわけですから、国による言論統制につながらないようにして、独立した行政委員会のようなところに不服申立をすることができるというような制度にしてもいいのかも知れません。

2007/09/04

危険家屋の利用禁止をもっと強化するべきではないでしょうか

姉歯事件などで、危険建物の存在がクローズアップされましたが、実は、これは、新築物件に限った話です。建築基準法は大地震の度に改正されていますから、古い建物は建築基準法が要求する耐震基準を満たしていないことが多いのです。単に耐震基準を満たしていないということだけならいいのですが、崩れかかっていたり、姉歯物件よりも危険な建物であったとしても、その利用禁止を求めることは極めて困難というのが、現状の法律の運用状況です。その最大の原因が最高裁の判例の存在です。朽廃という法律用語がありますが(借地借家法附則第4条、第5条)、この解釈として、最高裁は、昭和30年6月1日判決で、「木造建物が、その柱、桁、屋根の小屋組などの要部に多少の腐蝕個所がみられても、これらの部分の構造に基づく自らの力で屋根を支えて独立に地上に存立し、内部への出入に危険を感じさせることもないなど認定の状況にあるときは、右建物はいまだ一七条一項但書にいう朽廃の程度に達しないものと解すべきである。」としているので、屋根に穴が開いたぐらいでも朽廃とはならないことになってしまっているのです。この判例が、危険家屋の法律上の判定基準となっている関係で、隣地などからの請求にも、裁判所が消極的な態度をとる原因になっています。しかし、私は、この解釈は、第二次大戦後の住宅事情の劣悪な時代の名残ではないかと思います。現代では、雨漏りのする家に住んでいる人すらほとんどいないはずですし、ましてや屋根に穴が開いた建物に居住している人などあり得ません。危険家屋の存在は、倒壊などに伴って、その居住者以外にも、近隣や通行人の生死に関わる重大問題が引き起こすということを考えれば、この解釈は改められて当然だと思います。また、構造計算など、建物の強度計算に関する技術も進んでいるので、構造計算の結果によって、建物としての使用を禁止するということにしても、人によって判断が異なるというような事態はほとんど生じないので、不公平な結果になることを防ぐことはできます。ですから、法律を改正して、構造計算の数値によって一定水準以下の建物の使用は禁止してしまうことにするわけです。これは、ある意味で、DNA鑑定などの技術が発達していなかった時代に制定された民法で女性の待婚期間が設定されていたりして前の夫の子どもとしてしか戸籍に掲載できないようになっていることと似た問題とも言えるように思います。時代が変化した以上法律は変えるべきであって、裁判所が建物が使用できるかどうかを判断しにくいのであれば、構造計算による耐震基準数値をベースにした朽廃に関する基準を法律で決めてしまえばいいだけの話だと思うのです。借家人や借地人の保護に欠けるという非難を受けるかも知れませんが、人の命や怪我に関わることと借地権や借家権などという財産権のどちらに重きを置くかという問題であると考えれば、上記の非難は的外れのように思います。また、隣地の居住者など建物の強度に重大な利害関係を有する人からは、危険家屋の所有者に対して取壊を求める権利を認めるべきだと思います。ご近所づきあいの関係でクレームが言いにくい人もいるということを考えると、市町村などの地方自治体に取壊を命じることができるという制度ももっと実効性のあるシステムに変更するべきだと思います。建築基準法第10条で、危険な建築物に対する措置ができるようにはなっているのですが、実際には、所有者が自治体に申し入れても、賃借人がいるというだけで発令しなかったりするなど、使用禁止命令などほとんど発令されることがないというのが現状だからです。私は、この条文が使用禁止命令の発令を自治体の権利としているのが間違いで(この条文は、命ずることができるとしているだけで、使用を禁止しなければならないとはしていません。)、命を本気で守ろうとするのなら、危険家屋の使用禁止命令は自治体の義務とするべきだと思っています。

2007/08/29

業務上横領や名誉毀損など国民相互間の紛争に関わる問題については私的起訴を認めたらどうでしょう

業務上横領とか、背任などの経済事件については、証拠上明らかな事件でも、警察が動いてくれず、検察庁も相手にしてくれない、告訴状も受けつけてくれないというのが、現在の捜査実務の現状です。警察がなかなか動いてくれないという問題は、桶川女子大生殺人事件で問題となりましたが、実は横領や背任などの経済事件の場合は、どんなに証拠を持参して説明しても捜査機関が動いてくれないという現実があるのです。捜査側に、民事事件の道具になるというような危惧があるのかも知れませんが、弁護士として情けなくなるぐらい動いてくれないというのが、日本の警察検察の実態なのです。名誉毀損や侮辱などの事件もしかりで、インターネットで侮辱されても、かなりの場合何の対応もなく事実上放置されるというのが現実です。もっとも、名誉毀損などが簡単に刑事事件となってしまいますと、国家権力を使った言論弾圧につながりかねず、自由な言論を規制することになる懸念もでてくるということもあります。しかし、刑事事件であるにも拘わらず放置されて何ら処理されないままというのは、法治国家で許されるべきことではありませんし、被害者に泣き寝入りを強いることになりかねず、司法制度に対する不信感も生じかねません。そこで、私は、このような国民相互の紛争に関わる問題については、検察官による起訴独占主義を改めて、私的訴追を認めたらどうかと思います。要は、被害者側が弁護士を雇い入れて、弁護士が検察官の役割を果たして刑事処分を目指すと言う処理にしたらいいと思うのです。民間の紛争処理としては合理的ですし、被害を被った人からしても、費用さえかければ相手を刑事処分にかけることができるという点で、何も動いてくれないという現状よりは、よっぽど納得できるのではないかと思います。但し、起訴が安易に行われるということが問題となるかも知れませんので、故意に虚偽起訴をしたら、弁護士が資格を失うような制度にすればいいのではないかと思います。起訴陪審のような制度は関係当事者が増えて社会的にみて効率が悪いので、私的起訴には必ず弁護士が関わるようにした上で故意の虚偽起訴をした弁護士を資格剥奪にするということにすれば、虚偽起訴は簡単に抑制できると思います。検察官や警察はいやがるかも知れませんが、検察庁が起訴独占主義を維持したいのなら、国民の要望に応えるだけの適正な人員を確保して、国民側からの告訴告発についてもきちんと捜査して起訴すべきものは起訴するようにしたらいいだけの話だと思います。というわけで、経済事犯や名誉毀損などの国民相互の紛争に関わる問題については、私的訴追を認めるような法律を作ったらどうかと思います。

2007/08/28

刑事訴訟の当事者に副本提出を義務づけましょう

民事訴訟では、証拠を提出するに際しては、「副本」という相手方のためのコピーの提出が義務づけられています。ところが、刑事訴訟では、検察官提出予定証拠は、弁護人に副本が渡されません。弁護人は、費用をかけて、謄写をしなければなりません。私が司法修習をしていた頃は、検察官は、自分が提出した証拠のコピーすら残しておらず、裁判所から記録を借りていました(事実上検察官だけにできることで弁護人にはできないことです。)。少し難しい事件だと、謄写費用は馬鹿にできない額になります。このため、弁護人が経費を節約しようとすれば、検察庁まででかけてメモをとるだけに留めるということになったりします。ところが、弁護人側から提出する証拠は、たいてい検察官にコピーを渡すか、FAXするなりしています。そうしないと、検察官から同意を得られません。この結果、検察官は、謄写をする必要は事実上なくなっています。つまり、弁護側からは事実上副本を渡すが、検察官は渡さなくてもよいというのが、刑事訴訟の実務慣行です。国選弁護報酬も、記録の謄写費用はみてくれないというのが、これまでの取扱でしたから、弁護側としては、不公平感があります。刑事訴訟では、当事者が実質的には平等ではないとよく言われますが、この点を変えるだけでも不公平感が少しは解消されるのではないかと思います。