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弁護士法人 白浜法律事務所

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白浜の思いつき
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2008/10/07

ひび割れ道路のことの補足

弁護士は、守秘義務というものに縛られているので、何でもブログに書いて良いということにはなりません。守秘義務があるからこそ、お客さんは信頼して秘密にしているようなことを話してくれるわけですし、お客さんから何でも話してもらうようになっていなければ、訴訟などで思わぬ反撃を受けたりすることもありますから、守秘義務を守るということは、弁護士にとって、最も重要なことなのです。
ところで、今回のブログの標題のひび割れ道路のことは、最近、当事務所で自己破産申立を受任した三原組がなぜ倒産に至ったのかということを調べていく中で知ったことです。この会社は、舗装道路の工事を主な業務としている会社だったのですが、この道路の舗装のための工事が減って、倒産に至ったわけです。一部の新聞記事では、建築基準法改正が原因となったような紹介をされていましたが、不正確な報道だと思います。
もし、この会社が民事再生をしていたら、私はひび割れ道路のことは、ブログには書かなかったと思います。今後も、この会社が営業を続けてゆくにあたっての主な顧客である自治体に対する不服を漏らしているような話になるからです。破産ということで、事業を継続しないということと、同社の主な破産原因が同社内部ではなく外部要因にあることを示すものであること、あまり世間に知られていないが、交通の安全が危機にさらされているという点で公表の必要性がかなり高いと考えたことから、あえてブログで取り上げたような次第です。
従って、上記のひび割れ道路のことは、弁護士としての経験からもの申しているわけですが、実際幹線道路でない生活道路については、ガス管とか水道管などの工事の跡だらけで、デコボコ道が多くなってきているように感じます。問題が深刻なのは、主要な幹線道路ですら、ひび割れがでてきているということです。ひび割れは道路下への雨水の不均等な浸透をもたらしますが、それが道路の陥没などにつながらないとも限らないように思います。急激な陥没でもあれば、重大な事故が発生する危険性もあるわけですから、道路のことについては、地道な補修作業の予算についても少し考え直す必要があるように思います。

2008/10/06

電子内容証明郵便は、欠陥商品?

電子内容証明郵便というシステムは、わざわざ郵便局にいかなくても内容証明郵便が発送できるので、便利です。このため、我々弁護士もよく使っています。しかし、この渋滞が頻繁に生じていることは意外と知られていません。実は、使用する時間によっては、28時間待ちとか、40時間待ちになってしまう事態が頻繁に生じています。
このため、私の事務所では、内容証明郵便については、急ぐ事件では電子内容証明郵便は使わないようにし、電子内容証明郵便を使うのは少し遅くなっても構わない事件に限ることにした上で、電子内容証明郵便を使うとしても必ず待ち時間を確認することを徹底するようにしています。「急がないようなら電子でもいいですか。」、「今、※※時間待ちですけど、郵便局走りますか。」というのは、うちの事務所の合い言葉になりつつあります。遅れる原因については公表されていないのでわかりませんが、郵政民営化となってもこのようなことでいいのかと思ってしまいます。他の企業が渋滞のない電子内容証明郵便を市場に送り出してくれたら、利用者が増えるのではないかと思います。
なお、このことを知らない弁護士も大勢いるのだろうと思います。事務的なことは、事務員さん任せにしてほったらかしという弁護士の方が多いというのが、この業界の実情だからです。でも、時効などが問題となる事例の場合、この郵便を使ってアウトということになってしまったら、完全な弁護過誤になると思います。この点は、年末年始など、郵便事情が悪いときの郵便物発送でも同じことなので、気をつけねばなりません。

2008/10/05

色覚バリアフリーについての補足

阪急電鉄さんが色覚バリアフリーに配慮して、時刻表の改善を実施することになったということです。
http://www.asahi.com/kansai/travel/news/
OSK200810030097.html
しかし、ここで、赤と緑の使用をやめるとしているのは、誤報だと思います。私自身も赤と緑の使用を全て中止して欲しいとは求めていません。阪急電鉄さんとしても、赤と緑の使用をなくすという方向には進んでいないはずです。赤と緑の判別がしにくいということからの申入ですから、色調を変更したり、白抜文字の使用やフォントの種別変更などによって、改善が可能なのです。実は、この表現方法については、かなり研究が進んでいます。従って、実際にどのようなデザインにするべきなのかということについては、私のような法律家の出る幕はないのです。このため、私は、具体的にどう改善するべきかということについては、阪急電鉄さんにお任せすることにしました。阪急電鉄さんも、関西私鉄五社で研究会を開かれるなどして、表示方法について研究を進められることになったわけです。
以上の経過で改善が進められることになったということですから、阪急電鉄さんが赤と緑の使用をやめると断定して報道されていることは、誤報ということになります。
なお、私が阪急電鉄さんに申入をしたことに対して、京阪電車の時刻表でも赤と緑が使われているのに、なぜ阪急電鉄だけに申入をするのかというような抗議をされた方がおられました。ただ、私は、京阪電車の時刻表に不便を感じたことはないのです。京都方面では、赤と緑の種別があまり使用されていないこともあるかも知れませんし、大阪からはほとんど特急電車しか乗らないためかも知れませんが、むしろ、京阪電車は、白抜文字や色調の変化などによる区別がかなり徹底していて色覚障害者にもわかりやすいと思っていたことから、京阪に苦情を申し入れようという気持ちになったことは一度もなかったのです。阪急電鉄さんにも、赤と緑を使わないようにしてくれということだけを言いたかったわけではなく、他の色覚障害者の方々も含めて、みえにくい人もみえやすくする工夫してほしいということが訴えたかったわけです。
なぜなら、色覚障害者の色の見え方は、一様ではありませんし、白内障などに伴う後天的な色覚障害の場合、白色と黄色の区別がつきにくい人もいるので、赤と緑だけに配慮すればいいといことではないからです。
これらのことからもおわかりいただけると思いますが、色表現でわかりにくく感じる人にどう対応するかということについては、専門家の判断に委ねた方がいいと私は思っています。私は、このような問題があるということを考えていただくきっかけを提供させていただいただけに過ぎません。今後は、関西地域だけでなく、他の地域でも、色覚バリアフリーに配慮した公共機関での案内表示が広がることに期待したいと思っています。

2008/10/03

色覚バリアフリーのこと

白浜徹朗でググると、阪急電鉄のことがでてくるようです。赤と緑の時刻表表示が色覚障害者にはみえにくいということで人権調整の申立を行ったということが話題になったためです。この申立は、色覚バリアフリーという考えに立脚したものです。10月3日には、京都地方法務局の記者会見が行われたということで、新聞記事にもなりそうですから、おそらく、この問題に関心を持って当事務所のHPを訪問される方も多いと思いますから、色覚バリアフリーについて、お話しさせていただきます。
 色覚バリアフリーという考えは、最近では話題となることが多くなりました。これは、要するに、色覚障害者にもわかりやすい色別表示を広げようとする運動ということができます。色覚障害にもいくつかの種類があるのですが、最も多い色覚障害は、赤と緑の色の区別がつきにくいという色覚障害です。この赤緑の色覚障害者は、黄色人種の場合は男性では20人に1人いるという割合になります。つまり、日本の40人学級だとクラスに1人いるということが多いということになります。この問題がなぜ注目を集めるようになったのかということですが、端的に言って、色を使った表現が飛躍的に増える社会になってきたためだということができると思います。昔は、文字も、墨やインクによる白黒での表現が主流でした。しかし、今や、一般家庭ですら、カラープリンタによる印刷が可能な社会となっています。テレビが白黒であった時代ははるかの昔のことで、今やハイビジョンの時代です。このため、色を使ったプレゼンが広く使われるようになっています。これは、視覚に訴えてわかりやすい表現を実現しています。ところが、このように色を使ったプレゼンが色覚障害者に配慮なしに行われますと、色覚障害者にはかえってわかりにくいものとなってしまいます。教科書でよく使われるグラフとか、地図の色分けなどがわかりにくいのは切実な問題となりますし、地下鉄の路線図などに配慮がないと色覚障害者としては本当に困るのです。そこで、色覚障害者にもわかりやすい表現はどうあるべきかということで、色覚バリアフリーという考えがでてきたわけです。
 実は、日本は、極めて強固な色覚障害者差別が形成されてしまった異常な国です。色覚障害を発見するための検査表は、日本で考案されたものです。徴兵検査などにも使われたようです。この検査表を使って、色覚障害者を早期に発見するようにされただけでなく、大学などの進学でも差別をして入学させなかったり、就職で差別したりすることが当然のように行われてきました。色覚障害は、遺伝によるものなので、結婚差別にもつながることがありました。実際、私も、理系への進学をあきらめて法学部に入学した人間の1人です。相手が色覚障害者だったから婚約を破棄したという話に触れたこともあります。
 しかし、そもそも色覚障害があったとしても、あえて赤と緑を使った区別に接しない限り、日常生活で不便を感じることはほとんどありません。赤と緑の区別も全くできないというわけではありませんし、ましてや白黒の世界がみえているわけではないのです。このため、今では、進学差別はほとんどなくなり、就職差別も、特殊な業種を除いてなくなっています。小学校で広く行われていた色覚検査も行われなくなっています。学校での色覚障害者への配慮については、旧文部省が策定した「色覚問題に関する指導の手引き」があります。就職差別の禁止については、厚労省が策定した下記通達があります。
 http://www.nig.ac.jp/color/monbushou_tebiki_1.html  (指導の手引)
 http://www.jil.go.jp/kisya/kijun/20010622_01_ki/
   20010622_01_ki.html (就職差別禁止の通達)
 ただ、周囲の人にはなかなか理解を得られないこともあるので、色覚障害者の多くは、自分が色覚障害者であることを知られたくないということで、不便を感じても黙っていることが多いように思います。ところが、赤と緑は、光の三原色の一つですから、赤と緑を使った区別は、広く使われているため、ちょっとした配慮不足で困る場面もでてくることが多くなります。例えば、テレビの色ボタンでも赤と緑が使われています。最初は、色覚バリアフリーには全く配慮が欠けていたのですが、私は、この問題について電波産業会がどう考えているのか照会をしたことがあります。この照会の後、規格が改善ざれ、色調に配慮したものが使用されるようになるとともに、リモコンには漢字による表記が付加されるようになっています。東京メトロの路線図も大幅に改善されていて、円のマークの中にMなどのアルファベットが付加されるようになったり、駅番号がつけられるようになっているのも、色覚障害者への配慮です。
 公共交通機関については、平成18年6月には、高齢者・障害者等の移動円滑化の促進に関する法律、すなわちいわゆるバリアフリー新法が公布されて、同年12月には施行され、これを受けて、平成19年7月には、国土交通省によってバリアフリー整備ガイドラインが策定されています。この中で、公共交通機関の旅客施設における表示は、「色覚障害者に配慮し、見分けやすい色の組み合わせを用いて、表示要素毎の明度差・彩度差を確保した表示とする」ことが求められているわけです。私の申入は、このガイドラインを徹底して欲しいというものということになるわけです。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/01/010726_2/01.pdf
 今回の阪急電鉄への申入で、関西私鉄の中でも研究が行われるようになったということで、阪急電鉄としても改善を行うということですから、色覚バリアフリーの動きがさらに広がることになりました。ちょっとした改善で全く不便を感じなくなることがありますので、この色覚バリアフリーの考えが社会に広く浸透してゆけばいいなと思っています。