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弁護士法人 白浜法律事務所

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2019/04/18

京都開催の弁護士業務改革シンポジウムにご参加ください

本年9月7日に、同志社大学において、弁護士業務改革シンポジウムが開催されます。私は京都弁護士会の担当委員会の事務局長として、事務的な仕事に関わっています。
https://www.nichibenren.or.jp/event/year/2019/190907.html
このシンポは、弁護士の業務改革がメインテーマですが、弁護士の業務改革は、依頼者である国民の利益にもかなうものでなければなりませんし、実際、ほとんどがそのようなテーマにもなっています。弁護士に対する需要を全く考慮することないままの弁護士人口の急増によって、弁護士の業界は多少おかしくなっているところがある中、弁護士が関わる業務の開拓に深く関わるこのシンポの重要性は高まっています。ましてや、裁判等の司法を使いやすくしようとすることにもつながっている点で、国民の利益にもなるというものでもあります。
このため、テーマが12もあるシンポとなっています。これは、日弁連の主催するシンポとしては異例です。
12の会場を確保するようなことは、実務上は、ほぼ不可能なことでしたが、今回、同志社大学のご好意にて、良心館をお借りすることができたため、開催可能となった次第です。
偶然にも日弁連人権大会徳島開催のパンフレットと同時期の配布となりましたが、このパンフレットとの最大の違いは、ネット申込を原則としたことにあります。そもそもがFAX申込が原則となっていることが時代遅れですし、弁護士の業務改革を目指すシンポである以上、申込をネットでやることができないような弁護士であっていいのかということもあって、ネット申込に大きく踏み込んだ次第です。
ネット申込は他のシンポでも採用されていたことではありますが、全面に押し出すのは初めてのことなので、参加者からの不満がかなりあるかも知れませんが、これも弁護士の業務改革の一歩だとご理解いただければと思います。なお、ネット申込だけでなく、様々な経費カットの試みもしています。パンフレットの中身が2色刷りとなっていることなどもそうです。旅行の提案もしていません(ただ、なんと言っても、同志社大学で実施できたことが奇跡的なことです。)。
9月初旬というとまだまだ暑い時期ではありますが、弁護士の将来を考える意味でもいいシンポだと思いますので、ぜひご参加いただければと思います。参加資格は弁護士に限りません。事務局の方も参加していただきたいテーマもあります。ロースクールの学生も将来を考えるヒントになるものと思います。地方公務員の方にも参加いただきたいテーマがあります。ただし、弁護士以外の方は、資料を必要とする場合には、その資料代が必要となります。
なお、シンポ後の弁護士が参加する全体懇親会の会費も節減せよとの意見が強かったので、そもそもの参加費を低く抑えています。ただ、節約しながらもそこそこ京都らしい懇親会を企画しようと思っていますので、懇親会にもぜひご参加いただければと思います。よろしくお願いします。

2019/04/17

大川小学校の現場で思ったこと

4月13日、2015年度の京都弁護士会理事者チーム(要するに私が会長だったときの副会長4人を含めた5人)で、大川小学校事件の原告団の方のお話をお聞きする機会を持ちました。大川小学校の現地も訪問しました。やはり実際に現地で見分するのは、マスコミやインターネットを通じて知ることとでは大きな差があると実感しました。
大川小学校は、北上川に近い上に、河口から4キロしか離れていませんでした。海に沿って車を走らせたところほどなくして着いたという感じだったので、海に近いなという印象を持ちました。海抜も1m程しかなく、学校に掲示もされていたということです(海抜を記載した門柱のようなものが残されていました。)。ところが、なぜかハザードマップでは津波は到達しない地域とされていて、避難場所にもなっていたということがまず驚きでした。
実際には、津波は、海岸の防風林を根こそぎなぎ倒し、この防風林の樹木が津波に押し流されることで家屋も壊され、樹木や建物の瓦礫を伴った津波が北上川に沿って遡上して大川小学校よりも少し川上にある北上大橋に押し寄せました。北上大橋は、この樹木や瓦礫が突き当たってダムのようになって津波をせき止めてしまい、このダムによって行き場を失った津波が大川小学校に方向をほぼ直角に変えて押しかけたということです。
津波は、大川小学校の1階天井を突き上げたらしく、2階の床が上に浮き上がっているところがありました。大川小学校で津波が渦を巻いていたという情報もあり、体育館をつなぐ渡り廊下は、そのことを裏付けるように川の方向にねじ曲げられるように倒れていました。なお、この渦を巻いているような津波の様子を誰が目撃していたのかということも大きな謎となっているようです。
地震が発生してから、児童達は、先生方と一緒に校庭に集合したまま待機していたそうです。津波到達1分前まで待機していたということが証拠上も明らかとなっています。その後教職員が児童達を連れて移動したのは、まさに津波が北上大橋から方向を曲げてきた北上大橋方面の方向でした。津波が来ていることを知らせる広報車のアナウンスを聞いた時点で裏山に逃げておられたら、74名の児童と10人の教職員は命を落とすことはなかったのではないかと思えてなりません。
インターネットなどでみた写真や地図からすると、近くにある裏山は急で登りにくかったのかも知れないなという先入観を持っていたのですが、実際には、裏山は体育館からもすぐ近くにあり、学校の体験授業として椎茸の栽培をしていたところもあって、この場所まではさほどの坂もなく、容易にたどり着けました。そこから、少し上がれば平坦でコンクリートが敷かれている場所がありますから、せめて3分前に避難を開始していれば、低学年の小学生でも安全な場所までたどり着けただろうと確信できました。なぜ、犠牲になった先生方が生徒たちを連れて裏山に移動しようとしなかったのか、私にはわかりませんでした。ちなみに、1審の裁判官は、この裏山を実際に登って見分をしたということでした。
原告団の方には、懇切丁寧に説明していただき、大変感謝しています。ただ、よくよく考えると、子ども達が通っていた学校の現場での説明にはフラッシュバックのようなつらい気持ちがでてきたりしたのではないかなと思うところがあり、少し申し訳ない気持ちにもなりました。
現在、裁判は上告されていて最高裁の判断待ちの状況のようです。現地の保存のあり方についても、行政と遺族の方との間に意見の隔たりがあるようでした。
写真も撮ったのですが、色々考えることもあって、写真のアップはやめておきます。この事件については、色々な記事が公開されていますので、そちらを参考にしていただければと思います。

2019/04/03

平成最後の4月の弁護士登録の動きに若干の異変あり

毎年4月は、弁護士の登録人数に動きがある時期である。

昨年は、3月末と比較して、63期の登録人数が11名減少し、65期が6名、67期が8名、、70期(当時最も若い期)が15名増えた。

今年は、3月末と比較して、64期の登録人数が12名、66期が5名それぞれ減少し、68期が9名、71期(現在最も若い期)が16名増えた。

この大きな動きはひょっとすると裁判官の弁護士経験研修による異動なのかも知れないが、64期についてはこれまであまり登録人数の減少が目立たなかったものが、最大数からは51名減少したこととなる。ちなみに、私の観測による最大登録人数から最も弁護士人口が減少した期は63期の97名減少である。

71期の弁護士登録人数は1328名となり、最大登録可能人数(二回試験合格者から裁判官検察官の任官者数を控除した人数)である1366名の97.2%となり、66期(現状で96.3%)と67期(現状で96.6%)よりも、弁護士として登録した人の割合が大きくなったことになった。

近畿地区では、大阪が4659名から4652名と7名減少し、兵庫県は963名が970名と7名増加、奈良は2名減少し176名、滋賀も1名減少し149名、和歌山も1名減少し144名となっている。京都は787名のまま変化なしである。近畿地区全体で4名の弁護士人口減少となった。近畿地区は、全体的に弁護士がさほど増えない地域になりつつあるように思えてきている。

2019/04/01

予備試験が叩かれることには道理はないように思う

予備試験がさも問題であるかのごとき論調の新聞論説がいくつもでているようである。

しかし、その論拠とするところは、法科大学院があるのに抜け道になっているとか、ペーバー試験で通過しただけであるなどが指摘されているだけのようである。

前者は、法科大学院絶対主義とでも言うべきものであり、そもそも法科大学院が法曹養成機関としての充分な入学選抜や合格後に充実した教育を行うことができているのかという点への検証が欠けているように思う。常識的に考えれば、法科大学院での入学選抜が厳格なものであって、教育も充実しているのであれば、予備試験合格者よりもはるかに高い合格率でもって法科大学院卒業生が司法試験を突破しているということになっているはずだが、実際には、司法試験の合格率は、予備試験合格者の方がはるかに高くなっている。法科大学院の卒業生のために、予備試験の合格率を意図的に低くして難しい試験にしているのではないかと思えるほどである。この結果としての現実からすれば、再検討されるべきは、法科大学院の入学選抜機能と、入学後の教育の実態であろう。

また、ペーバー試験などとの非難は予備試験受験生をあまりに愚弄するいわれのない非難である。実際、予備試験に合格しようとすれば、大学や予備校で相当な勉強をしない限り、合格できないのが実情であるし、法科大学院生ですら、合格できるとは限らないのが実態である。予備試験の受験科目は、短答式では、法律基本科目(憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法・行政法)、一般教養(社会科学・人文科学・自然科学・英語)となっているし、論文式試験でも、法律基本科目(憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法・行政法)、法律実務基礎科目(民事・刑事)、一般教養科目となっている。他方で、司法試験は、短答式は憲法、民法、刑法の3科目で、論文式は公法系科目(憲法及び行政法に関する分野の科目)と民事系科目(民法、商法及び民事訴訟法に関する分野の科目)、刑事系科目(刑法及び刑事訴訟法に関する分野の科目)、選択科目(専門的な法律の分野に関する科目1科目) の4科目となっている。私の率直な感想としては、司法試験よりも予備試験の方が幅広い勉強が必要となっていると思う。

いずれにしても、予備試験を合格した司法試験合格者に具体的に問題があるかというと、司法試験の合格率も高いし、合格後の司法修習を経て、実際に実務家として採用している弁護士事務所や裁判所検察庁からは問題を指摘する声を聞いたことがない。むしろ、実際に就職しているところを比較すれば、採用する側からの評価は、法科大学院卒業生よりも予備試験合格者の方が高いとも言えるだろう。

予備試験を非難するのは、法科大学院の経営にあたって邪魔な存在だからではなかろうか。しかし、そうだとすれば、それは、法科大学院側が自助努力で競争して克服すべきことであって、制度的に予備試験を叩こうとすることが不当なのは明らかであろう。